地球環境探究会

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生き物関係の記事をあげます

神奈川県産チビクワガタを探していたらガマ合戦に出会った

おはこんばんちは バイパーです。
 
今回は、神奈川県でチビクワガタを探してみました。
 
チビクワガタは日本では静岡県以西に生息する小型のクワガタムシですが、関東地方の内陸でも一部地域で生息しているそうです。
 
ただしこれらの地方の物は移入されたもの。チビクワガタは一生のほとんどを朽ち木の中で生活しており、そのようなチビクワガタ入りの木が人の手によって運搬されてしまうことが稀にあるとのこと。
 
このように住処にしている木が運ばれることによって分布を広げたクワガタとして、ほかにマメクワガタやルイスツノヒョウタンクワガタがいますが、これらのクワガタは海に流れ着いた木が海流によって運ばれているため、主に沿岸部や離島を中心に生息しています。
対してチビクワガタは人為的な陸運のため、内陸部に生息しているんですねぇフムフム。
 
そんなこんなで、移入チビクワガタの記録があった神奈川県某所へ。
 
2020年3月11日
 

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いい採集日和である。

目的地に到着。冒頭でも言った通りチビクワガタは朽ち木の中に生息するため、今回のメインは材割採集です。

 

早速よさげな材を見つけたため、割ってみることに。

 

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アオオサムシ まだ寒々しい晩冬のフィールドに、輝くグリーンが映えます。

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キイロスズメバチ スズメバチの中でも攻撃性が高いことで有名ですが、気温が低く飛べないため怖くはないですね。

 

と、堀り進めていくと、クワガタの幼虫が!

 

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・・・なんかコクワガタっぽいよなぁ?

 

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成虫もいましたね・・・。

その後掘り進めていくも、チビクワガタは見つからず。クワガタはコクワガタのみでした。

 

神奈川チビクワガタの記録は2001年…。さすがにこの約20年の間に定着できず絶滅してしまったか、それとも探す場所が悪いのか…。

 

と、諦めかけたその時!

 

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お、お前は!
なんと愛らしいんでしょう。アズマヒキガエルが水面から顔をのぞかせているではありませんか!

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しかも一匹だけではなく、何匹もいます。どうやらガマ合戦の会場だったようです。
 
2月に東京に観察に行ったときには時期が遅かったと思われたヒキガエルのガマ合戦ですが、こちらではちょうど真っ最中だったようです。

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筆者の靴に飛びつく♂ 動くものにはとりあえず飛びつく模様

もう、心はチビクワガタからヒキガエルへ。

昼間の時点ではいまいち活気がなかったため、夜を待って更に加熱したガマ合戦を見てみることにしました。

 

適当に周辺で時間をつぶして、日暮れ後に再度合戦の地へ…。

 

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昼よりも明らかに多いヒキガエル達。合戦じゃあああああああああああああああああああ!

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包接しているペアもいれば

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もう何が何だかよくわからないものもいました。
 
 
 
激しいメスの取り合い・・・これぞ合戦!
 
ずっと見たかったガマ合戦を見られて、至福のひと時でした。
 
目的の生物が採れなくても、思いがけない生き物が見れるのがフィールド探索の良いところですね。
 
神奈川県産チビクワガタは…また今度ということで!(時期未定)